家を外から眺めて、築100年でよろよろの体ではあるが、昔日の面影色濃く残している。
特徴として一階の瓦屋根と板壁の間にある飾り瓦である。
美川(手取川河口の町)の農家の建物を移築したものと伝え聞いているが、それなりに手の込んだ建具なのに、
土間がそれほど広くないことから、豪農の離れのようなものではなかったのではないだろうか。
大きな板戸、
漆で仕上げられており、
その光沢は今でも失われていない。
壁漆喰の部分は少ないが、赤色の壁である。
防菌防黴を考えて朱を使ったものであろうか。
後日連絡があり、朱ではなく弁柄とのことであった。
外は通常の白壁である。
この家の庭にあったつわぶきで作ったきゃらぶきとニシンの山椒漬け、
山椒の葉はこの家の庭にあったもので、
ミガキニシンは近江町市場で購入したものである。
きゃらぶきの作り方は片岡次郎氏におそわった。